土地は評価額が決まっていて、所有しているだけで毎年しっかり税金の請求がやっ
てくる。
先祖代々から引き継いだ土地もあれば、夢を叶えるために購入した土地もあり、い
ろんな状況で引き継がれている現状。土地によっては名義人が亡くなっており、名
義変更するにもたくさんの身内から承諾を得ないと変えられない土地が屋久島だけ
でなく全国で大きな問題になっている。
政治と同じ「ややこしい事は先送り」そしていつかは子供、孫たちに大きな負担と
なるのだ。
土地一つ一つには、所有者のいろんな想いがつまっている。
そんな大切な土地だからこそ、他人が入ることも嫌う方もいらっしゃるよね。境界
線にしても、家屋調査士立ち会いの場合でも、隣接地の所有者と揉めて理解しても
らえない時もある。
ほんと土地 財産だから…
さて、私自身、斎場つくるにもまず土地探しから始まる。
亡くなった方の最後の願い「住み慣れた集落からみんなに見送られながら旅立ちた
い」そんな願いを叶えてあげたい、その想いで今まで進めてきた。
私が突然、土地の所有者宅を伺うと、まずどなたも顔がひきつりながら
「何、どうしたの」
そこで
「突然すみません。○○の土地を譲っていただけませんか」
と事情を説明するが、すぐに了承してくださるはずもなく、日を改める。
数日後、所有者から
「集落のためになるのなら……」
と承諾をもらえることもある。
そんな時、思う。
この数日間、所有者はいろいろ考え悩まれただろうなー。
先祖代々からの大切な土地や自分が生まれ育った家を手放していいのだろうか。
弊社に売って、近所の人たちに何か言われるのではないだろうか。
返事を待つ私以上に悩まれた上での言葉。
「集落のためになるのなら……」
その言葉につまった思いが嬉しくて熱くなり、改めてこの気持ちをしっかり受け止
め、一輪の花を咲かせなければいけないと思う。
実際、私の心に伝わってくるのは、世間の嫌な言葉でへばりそうになることばか
り。でも、このように私の気持ちを理解してもらえた時、ほんとに嬉しいです。
良い人達に出会い、支えてもらっていると、幸せな気持ちと責任でいっぱいにな
る。
島内にある斎場、これからも葬儀、法事だけでなく、いろんな集まり、会合など、
利用してもらえると嬉しいです。
今回、このように人の心の温もりを感じさせてくれた方々、ほんとありがとうござ
いました。
人生の中で資産として代表なのが土地。