「まる」

名前のとおり、体型がまるまるしてるからそう名付けられた近所の猫。
茶・白色模様の親猫。
隣の猫なんだけど、最近うちの店にやってくる。
そう 10 時のお茶時や、12 時の昼食時間となると、しのび足でなく、ずかずかと「に
ゃ~にゃ~」と自分の家のように入ってくる。
やせた子猫ならばかわいそうだなーと思い食べ物を与えようと思うのだが、毛並み
も良く、つやもあり、その上、体はパンパンとたくましい。
そんな「まる」にうちのかあちゃんもうだうだ言いながらもやっぱり食べ物をやっ
ている。
だから、かあちゃんがいると明らかに鳴き方が違う。
必死に訴えている姿。
そんな「まる」に霧吹きで水をかけて遊んでるかあちゃん。
一旦は逃げるものの、それでもしばらくすると何事もなかったように入ってくる
「まる」。
平和な二人の関係。
そんな「まる」ある時は店の入口に横たわりくつろいでいる姿。
お前、うちの猫じゃないだろうと思いながらもちょっと太めの招き猫。
そんな姿を見ながら、寒い冬に、ほのぼのとした時間を過ごす。
「まる」は、日によっては近所のパン屋さんの前でくつろいだりもしている。
また、通りがかりの女性の観光客に近寄り、足首にそりそりとじゃれていく、調子
のいい「まる」。
そう、後ろから見ると見事な玉袋があり、「あいつオスだなー、うらやましいやつ
だ」と妬んだ俺の前で、しっかり食べ物ももらっている、このオス猫「まる」。
動物がいるだけで心がなごむ。
それに、来なくなると寂しいしね。
俺もこの数年、ひとりごとを書いているけど、隣の猫の話を書くなくて思いもしな
かった。
こんな日常どこでもある出来事なんだけど、
ささやかな幸せ。
生活している中で、いろんな形での幸せがあるのだから、「正月」ゆっくりと今ある
時間を楽しみながら、今年も頑張りましょう。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
お母さん、お母さん、お宅の娘さん万引きしたよ。
事件は 12 月 14 日午後6時ごろ起きた。
この日はクリスマス前の日曜日でもあり、多くの子供連れのお客様がクリスマスプ
レゼントを買いに来られた。
私も夕方で混むだろうと思い、微力ながらも手伝いのために店に入った。
すると、店内には 30 歳前後のお母さんと、見かけ小学低学年とそれに満たない子の
二人の姉妹。
お母さんは子供の商品を選び、長女はスポットライトをつけたり消したり。
そして二女は子供用イスに座ったり、おもちゃを触ったりしていた。
そんなどこでも見かけるような親子連れ。
しばらくすると、その親子連れの姿は店内から消えていたが、店内の足元に商品の
入った買い物かごが残っていた。
子供たち、欲しい物があったけど、結局買ってもらえなかったんだなーと思った。
すると、長女が戻ってきて、その買い物かごに手を伸ばした。
あの子、自分のお小遣いで買うのかなーと思っていると、かごをもとの位置に戻し
てゴソゴソ動いた後、外に出て行った。
(あれっ)と思い、かごの周りを見たけど、商品がなくなっていた。
(あれ、お母さんと店前にいるのかなー)と行ってみると、もうその親子連れの姿
はなかった。
一瞬、何が起きたんだろうかと呆然となった。
あんなかわいい女の子が、あんな堂々と万引きするんだと驚かされた。
(これって、けっこうショック)
今までの事例で、はっきり言いますが、万引きする子供、多すぎ。
小学低学年は単独犯、それ以上になるとグループ内の強い子から弱い子への指示で
の複数犯。
万引きって、うちだけに限らず、他の店でもあるし、子供だけにも限らない。
善悪の分かる高齢者も平気で万引きする世の中。
つかまると、きまって「初めてです」「あとでお金を払うつもりだった」とかさらに
嘘をつく。
何もない屋久島で限られたお小遣いでささやかな(楽しみ)を買う子供もいれば、
親と来ていながら堂々と盗んでいく子供もいる。
利益は少ないけれど、子供たちにとって(笑顔になれるお店)でありたいと思って
いるのだが、こんないやな思いをするのであれば、もう文具販売やめようかとも思
う事がある。
「万引きは犯罪」
盗むものは少額でも、見つかれば失う物は大きすぎる。
信用をなくし、友達をなくす。
その一つの事で、その人の人間性、人生がすべて否定され、一生その罪を背負って
いく事になる。
「我が子に限ってありえない」
その言葉はないのです。
最後に、今回の話は、書くか悩みました。
掲載するとしても、二月号に載せるべきではないかとも思いました。
でも、今年はじめの家族の団らんの時間、事実を知ってもらい、今ある幸せを守っ
てもらいたいと思い掲載させていただきました。

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